清風南海学園中学・高校合格のための家庭教師

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合格するための勉強法 
POINT 18
立ち止まらないで前進しよう!
たとえ今は、分からなくても…。

お子様が問題集を解いていて、

分からない問題があったとき、

どうすればよいとおもいますか?

 

 

普通の人なら、

次のように答えるでしょね。

  ↓

「それはもちろん、

 理解するために

 何度も解かせたり、

 

 必要であれば

 調べたりして、

 教えようとします」

 

 

このように答えるのが

ノーマルだと思いますが、

 

スタディ・コーチングを

受けている人たちなら

違っているかも知れません。

 

 

いわゆる学習において…

 

特に、受験勉強では

当たり前のことなんですが、

 

すべてを一気に

「分かろうとする」ことが、

 

時間とエネルギーの

浪費につながっているのです。

 

実は、この考えが

試験勉強を、

非常に効率の悪いものに

してしまいます。

 

それよりも、

次のように考えれば

 

お子様の勉強の効率は

一気に上がります。

 

極端に言えば、

「分かろうとしない」こと。

 

 

もう少し正確に言えば、

 

「今すぐ、全部を

 分かろうとしないで、

 分かるところに集中する」こと。

 

 

さらに具体的にいえば、

 

お子様が

「分からないなぁ」と

思ったところで

立ち止まらせないで下さい。

 

そして、そのまま

先に進めるよう

お伝えください。

 

分かるところは

何回も読み、

 

分からないところは

「ここは、まだ今のところ

 分からないなぁ…」

 

と確認するだけに

しておくのです。

 

印をいれておくのも

良いでしょう。

 

 

もちろん、

そのままでは

「分からないところ」は

 

いつまでたっても

分からないままです。

 

 

そこで、

大切になってくるのが

「繰り返し」という

取り組みです。

 

「分からないところ」で

立ち止まらないので、

 

余計な時間は使いません。

だから、

何回も繰り返すという

心の余裕も、

時間的な余裕も

生まれてきます。

 

その余裕を生かして、

 

何回、何十回と

繰り返して読みます。

 

一回だけ読んで終わり

…には、

してはいけません。

 

「分かるところ」は

何度も読みますから、

 

どんどん覚えてゆき

当然の知識として

定着します。

 

すると、その部分は

読むのが速くなります。

 

見た瞬間に「!!!」と

思い出します。

 

また、最初に読んだ時には

分からなかったところも、

だんだんとなじんできます。

 

少しずつ

「分かるところ」が

増えてゆきます。

 

理解が深まると

読めるところも

どんどん増えてゆきます。

 

ムリにがんばらなくても

良いんです。

 

「今すぐ分かろう!」

力まなくても、

 

ラクに繰り返すなかで、

分かるようになってきます。

 

 

お子様が「分かろう」と

立ち止まって、

考えている様子をみれば

 

そんなお子様に気づいたら、

先に進めてください。

 

お子様も

「今はわからないことが

 あってもいいんだ~」

と思いながら進めると

気持ちが楽になります。

 

 

「でも、分からないことを

 何回も、何十回も

 繰り返して読むほうが、もっと

 非効率ではありませんか?」

 

そのお気持ちも、

良く分かります。

 

しかし、

お父さん、お母さんが

「分からないところ」で

立ち止まった時のことを

思い出してくれませんか?

 

 

理解しようと頑張った時、

どうでしたか?

 

 

分からないところを調べて、

その時は、

「わかった!」と満足してしまって、

時間が経って思い出そうとした時に

 

「???」

 

ってなっていませんでしたか?

 

たった一回の理解だけで、

本当に大切な試験に

通用するのでしょうか?

 

 

試しに、

お子様が「わかった~!」と

言っていたところを

説明してもらってください。

 

 

すると、

「わかった~!」と

思っていたのに、

 

実は

「あんまり

 わかっていなかった」とか、

 

あっという間に

忘れてしまった……

 

といったことが

よくあります。

 

 

私は、そのような

苦い経験を

たくさんしてきました。

 

がんばって理解するために

使った時間やエネルギー。

 

あれこれ調べるために

使った時間やエネルギー。

 

一所懸命に作ったノート。

 

・・・それらの

かなりの部分は

ムダになってしまいました。

 

 

なぜ、ムリに

「分かろう」とせず、

 

大ざっぱに

「分かるところ」だけ

読むほうが

良いのだと思いますか?

 

理解できたところを

何度も繰り返しながら

 

だんだんと

理解を深める方が

なぜ効率的なのでしょうか?

 

 

それは、このやり方が

脳の性質にピッタリと

合っているからです。

 

 

脳の研究者である

東京大学・大学院の

池谷裕二准教授は、

 

「脳はいい加減なヤツ」

と表現しています。

 

「物事を大雑把にしか

 理解・記憶できない」とも

 

おっしゃっています。

 

 

失敗を繰り返しながら、

少しずつ細かいところも

理解・記憶するのが

われわれの「脳」

なのだそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

「分かろうとしない」、、、

 

少し、誤解を招くような

言い方をしてきました。

 

 

もう少しだけ説明しますね。

 

「分からないところが

 あっても先に進む」とは、

 

×××

「分からないことを気にしない」

のではありません。

 

 

○○○

「分からないことが

 気になるけれども、

 あえて先に進む」

ということです。

 

 

とても大切なことなので

気をつけてくださいね。

 

内田樹さんは、

学ぶことについても

多数の著作を出していますが

 

「下流志向」(講談社)で

次のように述べています。

  ↓

---------------------------------

「分からない情報を

「分からない情報」として維持し、

 

それを

時間をかけて噛み砕くという、

 

「先送り」の能力が

人間知性の際立った

特徴なわけです」。

 

そして

 

「分からないことがあっても

 気にならない」

という若い人が

増えていることに、

危機感を覚えます。

---------------------------------

 

 

私たちも、

「分からない」ことに対して

 

鈍感になるのではなく、

 

さらに

敏感になりましょうね。